没後50年記念フォーラムが、JA福光中央会館5階ホールで開催されました。
基調講演やパネルディスカッションを通して、約250名の参加者が松村謙三先生の偉大な功績を再認識されました。
元衆議院議長の河野洋平氏が基調講演を行い、亡父一郎氏と松村氏の東洋ランをめぐる話や河野氏が衆議院議員総選挙に初出馬した際の松村氏が選挙事務所で「油断大敵」の檄文を書いたエピソードなどを紹介されました。
また、現在の日中関係は良くないが、世界経済の安定や東アジアの平和において日中関係はこれからも重要であると考える両国民の割合が高い事を指摘され、
「両国がお互いに、日中関係の改善に努力する価値がある」また「将来を見据えて取り組んで行くことが『松村先生の精神を受け継いでいく上で一番大事なところ』である。」と強調されました。
「歴史資産としての松村謙三を学び伝えていくために」をテーマとしたパネルディスカッションでは、福光地域出身の大学生や南砺福光高校の生徒4名も参加し、松村先生を知ったきっかけやその生き方などから感じたことなどを発表していました。
また、松村先生に関する市の調査や顕彰会の活動などへの下記寄附に対する感謝状の贈呈も行われました。
<感謝状贈呈>
◇ 石澤義文さん(松村謙三顕彰会理事、元福岡町長)
…松村謙三顕彰会へ100万円寄附(今後の顕彰会事業で活用)
◇ 一般財団法人櫻田会(理事長 増田勝彦)
…南砺市へ200万円寄附(松村謙三調査事業へ活用)
◇ 濱本なほ子さん(松村氏の孫)
…松村愛用の蘭を南砺市へ寄贈(南砺市園芸植物園で展示)
南砺市のホームページも参照ください。
右のリンクからお入りください。 お知らせ - 「松村謙三没後50年記念フォーラム2021」を開催 | 南砺市(なんとし) (city.nanto.toyama.jp)
南砺市7月号市報に情報が掲載されています(7ページ)
10月11日、福光福祉会館3階ホールにおいて市民や研究者、学生ら約120名が参加して開催されました。
開会式に先立ち故松村謙三顕彰会会長 桃野忠義氏への黙とうの後、四方正治
顕彰会会長代行、田中幹夫南砺市長(顕彰会副会長)の挨拶があり、橘慶一郎顕彰
会顧問、向川清孝南砺市議会議長の祝辞がありました。
また、フォーラム当初から指導を受けている大東文化大学法学部の武田知己教授
並びに本事業を支援していただいている一般財団法人櫻田會の増田理事長も同席
され、激励をいただきました。
四方会長代行の開催あいさつ
基調講演では、金沢大学人間社会研究域経済学経営学系教授の小林信介氏が「アジア太平洋戦争期の日本の政治経済社会 ~全体主義化と松村謙三も視野に~ 」と題して講演されました。
政治家としての松村謙三が誕生する第一次世界大戦終結後の戦間期、政治家として苦悩するアジア太平洋戦争が始まった戦時期を通して日本の政治や経済を振り返り、日本近代史の視点から、松村謙三氏の政治信念の源泉をみつめ、その業績への理解を深め、その歴史学的評価の手がかりを得ようとする講演でした。
基調講演の金沢大学小林信介教授
講演では、戦争の動きと経済への影響と共に、松村氏の関係のある小作争議や満州農業移民、中国との外交交渉術、また中国で起きる様々な事件の関わりが語られました。
さらに、これらの大変革期を生き抜いた政治家松村謙三の生涯から学ぶことが、コロナ禍でいっそう不透明な現代の日本、世界を変革する手がかりとなる、と結ばれました。
今年は初めて、南砺市・金沢大学連携事業として「金沢大学研修バスツアー」が同時開催され、参加大学生の皆さんが福光美術館や棟方志功記念館(愛染苑)を見学し、午後のフォーラムに参加されました。
福光美術館で開催された棟方志功特別展を見学する大学生
フォーラムに合わせて福祉会館一階ロビーでは松村氏が亡くなる前年の最後の訪中時に中国で書かれた寄せ書きが展示され、参加者は松村記念会館で開催されているご遺族から寄贈された松村氏の書やゆかりの方々の書の遺墨展と共に見学されました。
福光福祉会館
ロビーの展示
9月19日に福光福祉会館3階ホールにおいて開催されました。
金沢大学歴史言語文化系教授の古市大輔氏から
「満州国前史としてみる清末満州の政治と社会」と題して
松村謙三先生が江南を旅行中に起きた日露戦争での旅順陥落、
その後の満州旅行での張作霖との面会、
さらにその後の視察旅行中に遭遇した張作霖爆殺事件など
松村先生が中国、満州で遭遇した事件の舞台である満州が
日清、日露、第一次大戦と国際関係の中で重要な意味をもつことを
わかりやすく講演していただきました。
予定人数を超える60人の方が聴講に来場いただきました。